anezakimanのカマリヤ日記

横浜の外れから諸行無常の日々を綴ります。

習さんの国へ

習さんの国へ行ってきた。この国に行くのは実に10年振りだ。ちょうど首都では年に一度の国会的イベントが実施されていて厳重警戒中だったらしいが、俺が行ったのは南の地域中心。中心都市から2-4時間の都市をいくつか回ってきた。

業務出張であるが、いつもの通り隙間時間を最大限活用してあちこちぶらつく。中心都市の中心地では、国会的イベントを祝って眩いライトアップ下、大勢の人が集まっていた。

休日の公園では地元の人々が集まって、歌や踊りの大集会。

この公園には、この著書で有名な国民文学的英雄の博物館もあり、見学する。

新幹線に4時間ほど乗って南方の都市へ。

車内はゆったりしていて超快適。

下車した地方の都市では水辺のホテルに宿泊。早朝散歩。

3℃ほどの冷気の中で、泳いでいる人も。

さて、この国といえば食事。お客様との晩餐ではこのお酒の一気飲みが健在でありました。。

豪華で貴重な郷土料理に舌鼓を打ちながらも、俺の癒しは多様なヌードル。

濃厚なサービスで有名な火鍋チェーン店では、しめのヌードルのパフォーマンスも。

この国の発展振りを多少は体感できた気がする。

長い歴史を持つ多元的な彼の国であり、下記本を買って道中読んだ。

複雑な同国史を、北と西に広がる大陸遊牧民族との闘争・交流という外部接点の影響、気候変動(寒冷化・温暖化)という地球レベルでのインパクトも入れながら、地域的・民族的・社会的多元的な歴史を俯瞰的に記述しており、大変ためになった。下記まとめが腑に落ちる。

日本は地域構造も社会構造も歴史的にみれば、非常に単一的均質的です。だから西洋近代に直面した際、国民国家の形成も容易でした。そういう日本人の感覚からみると、中国社会は想像を絶するほど複雑怪奇なのです。

そこで苦闘したあげくに目指した解が、近代を席巻したヨーロッパの近代国家やそれを見習った日本をモデルとする「国民国家」の形成です。そもそも国民国家は単一構造的な社会だからこそ生まれたシステムであり、多元的な中国社会ではそぐわないはずです。しかしグローバル化した社会を生き残るには、それしか方法はないと考えたわけです。ここに、今日も続く中国の混迷と苦悩の出発点があります。

あくまでも国民国家をつくって、西洋や日本に対抗するための取り組みが中国の「革命」であったわけです。ところがその「革命」・国民国家の形成というイデオロギーと、歴史的に多元性をきわめてきた現実の間には、容易に埋められない深いギャップがあります。だから、埋まるまで永遠に「革命」を続けなければならない。それが、今日の中国の姿でしょう。

いろいろと言われてるけど、確かに習さんも大変ですね。。俺も自戒を込めて下記メッセージを受け止めたい。

世界には日欧とは違う歴史があると知ることが、われわれ自身の歴史観を見つめなおし、既成概念を反省し、打破する機会になればいいと思っています。中国史を学ぶことは、その有効な命題なのです。