anezakimanのカマリヤ日記

横浜の外れから諸行無常の日々を綴ります。

北の国へ

この週末、生家の北の国を訪れた。高齢の母親が一人で住んでおり、時折様子を見に行くことにしている。この時期、冬の寒さが厳しいが、一方で北国情緒に溢れており、魅力的である。

荒涼たる裏庭の景色。

昨日は終日雪が舞っていた。

車で10分のところにある日帰り温泉。露天風呂でほっこり。

友人、親戚、近所の人たちと酒を酌み交わし、愉快に懇親する。

ちょうど本日、下記のイベントが行われていて、帰る前に寄ってみる。

県内各地、周辺県の個性的雑煮が33店も勢揃い。朝食を抜いて出来るだけ食べようとしたが、6店でギブアップ。最後の方は餅は残して具材とスープに集中。他では食べれないような豪勢な雑煮を堪能した。

心も体もお腹も、とても暖まった北国への帰省でありました。

新たな年を迎えて

2023年が終わり、新たな年、2024年がやって来た。新年初日に北陸方面での大規模かつ断続的な地震、さらには羽田空港での衝突事故と、とんでもない年明け初日となってしまった。

世界に目を向けると、ウクライナ戦争が3年目に差し掛かろうとしており、イスラエルガザ地区侵攻から3ヶ月が経った。いずれも凄惨な状態が続いており、終わりが見えない。

日本含む世界中で、政治、経済、社会の大小様々な変化や揺らぎが常態となっており、改めて俺の信条である「諸行無常」を心に刻み、今という瞬間を大切にして前を向いて生きていく決意を新たにしている。

今年の干支はあるウェブ情報によれば

十干では甲、十二支では辰にあたるため、甲辰(きのえたつ)の年となる。甲とは「甲乙丙丁~癸」の始まりであり、物事の始まりととらえることができる。そして辰は発芽した植物がしっかりとした形になる、勢いと大きな力、成功ととらえることができる。この二つが合わさる甲辰は、新しいことを始めて成功する、いままで準備してきたことが形になるといった、縁起のよい年になると考えられる。

とのこと。年初の混乱を克服し、願わくば世界や日本、そして俺自身がこうしたことを一つでも実感できる年にしたいものだ。

俺自身の年末年始休暇では、愛犬含む家族と車で静岡県に行ってきた。大井川沿いのコテージに2泊、そしてさらに上流の温泉宿に1泊、合計3泊4日と、国内旅行としては最大規模の旅をたっぷりと楽しむことができた。

最初に泊まったエリアはこの名前の通り、周りは森と大井川と茶畑だらけの自然の別天地。

8つあるコテージの一つに泊まる。

同じ敷地に温泉やキャンプ場もある。少し車で行くと有名な吊り橋、

我が愛犬は足が止まる(笑)。

珍しいダム湖上にある駅。線路沿いの遊歩道を散策。

今は水害で被害を受けて走っていないらしいが、有名なトーマス列車群も。

3泊目は秘湯で有名なこの温泉地。

雰囲気たっぷりの露天風呂。硫黄臭がするとろりとしたお湯で、美肌に抜群とか。

3泊4日中、2つの温泉に7回入るという悦楽の温泉三昧。

大井川の下流に掛かる世界一長い木製の歩道橋。富士山を見ながら往復約2キロの散策を楽しむ。

こうして久しぶりにニッポンの森と川の大自然のなかを歩きまわり、温泉に浸かりながら、家族との時間をたっぷり過ごすことができた。幸せ過ぎの年末年始休暇であった。

どんなことが起きようとも時は前に進むのみ。俺もしっかりと動き続けるだけであります。新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

今年の仕事納めつつ

昨日が2023年の仕事納めだった。夕方まで仕事をして、その後社内の会議室で納会を実施した。年の最終出社日に皆で集まってお疲れさま的懇親会をやるのは、社員にとってはコロナ禍以来4年振り、俺にとっては年末日本にいた2016年からなので、7年振りとなった。

ビールで乾杯し、途中ワインなども飲みながらの1時間半ほどの短い時間だったが、和やかに懇談した。俺自身はこの会社で勤務を始めたのが10月からなので、まだ3ヶ月だ。それでもこの間、自分で言うのも何だが、いろいろなことをやってきた。

外部環境が急激に変化する中で、会社のこれまでの事業基盤、業務構造の変革が必要と考え、アブダビで培った経営経験に加えて、いくつかの経営書(ビジョナリーカンパニー・ゼロやキーエンス関連本など)も参考にしながら組織体制をいじり、ビジョンを作り、会社ロゴマークを刷新し、会議やプレゼンテーションスタイルを変え、規律的なことにもメスを入れた。

一方でドレスコードを一定制限の元でカジュアルにし、今までなかったフレックスも導入した。こうしたことを社員総会などの場で直接オープンに語り、社員とのコミュニケーションを活性化させるよう努めた。さらにアカデミーと称する俺が主催する勉強会を開始し、我が業態の歴史的意義と今日的課題の洞察、自分の実体験も踏まえた海外で働くということの意義・意味、そして友人のプロコーチを招いてのコーチング講座も実施した。

こうした社内改革仕事を進めながら、来年1月から始まる新年度予算について、社内、取引先関係者との会話を踏まえて新たな方針の元で計画を策定して、株主関係者との調整・合意を得ていった。

この3ヶ月間、まさに諸行無常の刺激的で充実した日々であった。何より社員の皆んなが戸惑いつつもちゃんとついて来てくれていることが嬉しかった。来年が本番であり、気を引き締めて行動に移して行きたい。

いくつかの経営現場に携わらせていただくにつれて、以前読んで感銘を受けた下記メッセージが腹落ちする。日産自動車のカーデザイン担当の元専務の中村史郎氏の「10人でも1000人でもやるべきマネジメントは変わらない」というメッセージだ。

僕は欧州で10人の組織を立ち上げ、日本に戻って部員が100人とか150人いるデザイン部長になりました。その後、49歳で日産に行って1000人近くいるデザイン部門の役員となりました。人数は増えたけれども、やるべきことは変わらない。戦略を立てて、メンバーとコミュニケーションしながらモチベーションを高める。一方できちんと予算管理もして実績を上げ、信頼を得る。それに尽きるんです。10人をマネージできたら、100人だって1000人だってできる。規模は関係がないんです。

日経ビジネス 2019年11月4日号)

これからもしっかり胸に刻んで、進み続けたい。本質的には仕事に納めはないからね。

オーテマチの温泉、サウナ

一昨日に冬至を迎え、日本は冬の真っ只中。気温も昨日の朝は1℃まで下がった。こんな寒い日本には温泉がある。実は大手町の会社近くに温泉を見つけていて、数日前に初めて行ってみた。

勤務時間中であったが、海外のお客様が日本の温泉を手軽に楽しみたいときに紹介するため、また出張後に事務所に直行する場合に使ったり、さらに社員の活用によるHSE、QOA(Quality of Life)向上の目的で視察してみた(いささか言い訳じみてるか・苦笑)。

場所は会社から徒歩10分ほどの高層ビルの地下1階にある。

プールなどもある本格的なフィットネスクラブの中の浴室施設だが、地下1,500メートル掘って汲み上げた自家泉のちゃんとしたナトリウムー塩化物強塩温泉である。浴室は6-7名入れるほどの浴槽が2つ、水風呂が1つ、洗い場スペースと、銭湯を小ぶりにした感じ。お湯は薄い赤茶色でしょっぱかった。たまたま当日は冬至ということで、一つがゆず湯となっていた。

さらにドライサウナがあり、1日3回、職員によるローリュもあり、ちょうど経験することができた。熱風で汗が猛烈に吹き出す快感。まさか会社近くに温泉、サウナを楽しめるとは思わず、たっぷりと1時間半いて、慌ただしい年末の疲れが癒された。

フィットネスクラブの正会員になるとかなりお高いが、温泉利用だけのビジターなら平日1.5時間で1,100円とお手頃。タオルなども数百円でレンタルできる。ビジターの入場は平日10時から19時(正会員は7時から22時)。

高ストレス時のリラックス対策、宴会前にひと風呂浴びるといった趣旨にはピッタリと感じた。もちろん外人にもお勧めできる。現に南米風の外人が一人で入っていた。

さすがはオーテマチ、何でもあるねえ。次はこの温泉に隣接している、都心の高級和風旅館として著名なここをトライしてみたいものだ。

引き続きウォークマン

相変わらず都内中心に暇さえあればあちこちウロウロと歩き回っている。通勤は一つ前の駅だけでなく、わざわざ一つ先の駅で降りて歩いたりもしている。

万世橋からの神田川

浅草方面に用事があったので、東京スカイツリーを久々に体験。あいにくの曇り空で景色はほとんど見えず。

浅草寺にも寄ってここでも本邦帰朝報告。

ここから浅草界隈をぶらつきながら、東京駅まで1時間かけて歩く。

会社が皇居に近いのも嬉しく、ちょくちょく寄り道。冬晴れの青空に都心とは思えない豊かな自然が映える。

街角のあちこちにサンタやクリスマスツリーが登場。

ライトアップが一段と輝きを増している。日本橋室町辺り。

通勤ルート、丸の内仲通り。

こんな撮影者もよく見かける。

こうして隙あらばウォークマン化しており、歩数も着実に上昇。歩数カウントはアブダビに行く前は地元系の「よこはまウォーキングポイント」を使っていた。ただし当時は実物の歩数計を提携店舗に持っていってデータを読み込ませる必要があったが、今は当然ながら通信で対応できるアプリになっている。これによれば日本帰国後の1日平均歩数は

  • 9月 12,388歩
  • 10月 14,083歩
  • 11月 15,822歩
  • 12月(前日まで)16,738歩

と順調に増えている。俺の12月の現時点でのランキングは、全参加者数25,784人中821位と上位3パーセント台であり、なかなかだ。

しかしながら、こんなに毎日せっせと歩いているのに、体重もジリジリと増加。ついにアブダビに行く前のレベル(日本帰国直前比3キロ増)となってしまった。。日本の食事、美味しすぎる。ウォークマンよりフードマンが今のところ優勢ですな・苦笑。

コーチング、ヨガ、ブッダの世界

アブダビ時代に出会った3つの新たな世界について、日本に戻ってからも素晴らしいご縁をいただいて継続している。

コーチングは、コーチ養成講座を受講後、近未来的にプロコーチ目指してその条件となる有償コーチング経験を積み上げている。勤めている会社は副業禁止なので、ボランティアベースで大学生相手にグループセッションを行っている。2週間に一度、土日の夜に1時間ほど就活中や留学中の大学生の話を聞いたり、アドバイスをしたり。お陰様でそれなりに好評である。

一緒に学んだ養成講座仲間とも交流を続けている。前にアップした帰国歓迎飲み会以外にも、ランチを一緒して情報交換したり、若手友人が出演したサラリーマン音楽劇を観劇したり、さらに一足先にプロコーチ登録した友人に会社で講義してもらう予定にしている。この世界は、世代も職業もいろいろであり、こうした人たちとお付き合いできるのはとても刺激的だ。

ヨガ(こちらで師事している先生はヨーガと呼んでいるので、今後はヨーガと書く)は、アブダビで日本人女性のKさんの1時間のレッスンにほぼ毎週出ていて、気持ち良い汗をかいてきた。日本でも家の近所のヨーガ教室に家族が行っていたこともあり、さっそく10月から参加している。

講師は70代の女性で、こんな本も書いている本格派。

ヨーガ呼吸で生を豊かに

アブダビでは体を動かすことが基本だったが、こちらでは呼吸法を軸に体を動かすだけではなく、感覚を研ぎ澄まして体と対話することを重視するなど、ヨーガの世界観がより深く感じられている。

俺は土曜日の午前中に参加しているが、いつも20名弱の生徒さんが参加していて満員御礼状態。男性は俺と日本在住20年以上のイギリス人のみで、あとは中高年の女性だらけというのも得難い環境ではある。講師の先生や生徒さんとワインの飲み会やったりと、教室以外での交流も時々あって楽しい。

最後はブッダの教え、原始仏教の世界。こちらは毎朝15分程度の座禅を励行している他は、もっぱら関係図書を読み漁っている。原始仏教の教えを現代的に解釈して、考え方や実践法をまとめた下記2冊の本は有益であり、実行中だ。

東京ステーションギャラリーでやっている仏教関係のこんな展示会にも行ってみる。優しげな仏様に癒されてます。

アブダビで出会った体験、学びを遺産として継承しつつ、日本でさらなる学び、気づきを実践中であります。

人類、そして俺もウォークマン

2023年最後の月、師走12月に入った。日本の寒さが一層厳しくなってきた。早朝では5℃前後まで冷え込む。アブダビ時代ではあり得ない酷寒であるが、そうした中でも愛犬との散歩は欠かさない。近頃では日の出前には家を出て、40-50分近所を散歩する。

毎朝の通勤一駅前(新橋)からいくつかのルートでの大手町までの徒歩出勤は、ルーティーンになった。時間に余裕がある時は桜田門から皇居外苑に入り、楠木正成像にご挨拶。

それ以外でも日比谷公園近くの取引先との打合せでの歩き、そして最近は朝直行の会議だと、品川駅で降りて新橋界隈まで歩き出す。

途中にある増上寺と東京タワー。

夜の宴会でも千代田区内では全て歩いて行くが、最近は都内の新宿や江東区住吉までも1時間以上かけて歩いて行くようになった。

皇居一周のマラソンコースを歩きながら、新宿に向かう。

隅田川に架かる新大橋から。

皇居内の乾通りがこの時期のみの期間限定で一般開放していることを知り、昼休み時間を使って歩く。紅葉が美しく、大勢の外国人旅行客がこの日本ならではの風景を楽しんでいた。

坂下門から入る。

乾門を一旦出て、北桔橋門からまた入る。そこから広がる東御苑。

途中に江戸城天守閣の再現模型。

大手門から出て終了。

およそ40分の豪華絢爛の自然歴史文化の散策であった。

表題のソニーの有名なコピーの捩りのごとく、ホモ・サピエンスは、アフリカの熱帯雨林のジャングルから草原地帯に進出、そこからユーラシア大陸、そして世界中に歩き出して、人類の世界史は始まったという。

我々はたかだか近年の数百年を除き、いつも歩いて移動してきたのである(チンパンジーとの共通祖先から分かれて二足歩行に移行したのは七百万年前といわれる)。これからもできるだけ歩いてどこにでも行くことにしよう。俺の仕事は歩きながらでも、いやむしろ歩きながらの方がいろいろな考えが生まれるからね(言い訳じみてる・苦笑)。